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市場争奪戦は短期決戦

ロシアにはボッシュやシーメンス、デルファイなどの欧米大手のほか、フロントガラスなどをつくる旭硝子なども進出している。だが、トヨタ、日産自動車が進出するサンクトペテルブルグでは、「まだまだ必要な部品の調達は容易ではない」(大手メーカー)という。米フォード・モーターは生産開始後60か月間の現地調達率が、ノルマの50%に対し、35%までしか達成できず、多額の追徴金をロシア政府に支払うことになっている。工場では、賃上げを求めるストライキが頻発している。

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港湾や道路使用の手続きには時間がかかる。サハリン沖の石油開発でロシア当局が見せたような朝令暮改の方針決定、恣意的にも見える行政処分、理屈に合わない課税措置も、いつ起きるか分からない。仏ルノーや韓国・ヒュンダイ(現代)自動車は日本勢より一足早く、現地生産に乗り出している。独フォルクスワーゲンは06年10月の起工式から、わずか1年あまりで生産開始にこぎつけた。有望とはいえ、中国やインドより人口が少ないロシアの市場争奪戦は、短期決戦となる。「慎重すぎると出遅れ、積極的に出ると狙い撃ちされる。難しい相手だ」(大手メーカー)。途上国や新興国への歩みを進めるほど、日本勢が背負うカントリーリスクも増していく。