はじめて媒酌人を引受けて、あいさつをしなければならない人は、まず草稿を作ります。話さればならない必要事項を書き並べ、それを順序よくまとめて、五分間にゆっくりしゃべる程度に原稿用紙に書いてみましきふつうに話すスピードなら一分間に三〇〇字前後ですから、五分間で一五〇〇字になりますが、あわてず、あせらず、落ちついてゆっくり話すとなれば三分問の分量九〇〇字ぐらい、四百字詰の原稿用紙なら二枚半が適当たところです。原稿ができあがったら、実際に話すように練習を繰返し、場合によってはテープに録音して、再生したものを聞き、どうもうまくないと思う個所を直します。内容はできるだけ簡略にして要を得ているようにしましょう。そして、新郎新婦の名前、出身校、勤務先などの要点はメモして持っていきます。ある媒酌人は、せっかく名歌を引用してあいさつの結びをつけようとしていたのに肝心の席上でその歌を度忘れしてしまって、「エード、ほら、あの、何ていいましたかな、あの、ある歌かおりまして。」と、すっかりつまずいてしまって、あいさつがめちゃめちゃになってしまったということです。また、ある媒酌人は、控室での祝い酒がたたってロレツがまわらなくなってしまい、大事な披露宴のムードがすっかりしらけてしまったという例もあります。こうした失敗をしないように万全の注意をもって、披露宴にのぞむようにしたいものです。