デュマの時代、世界を対象にしてデザインの渉猟活動が行われるようになっていった。デザイナーたちの実物へのこだわりや、文化的背景まで考慮した徹底的な活動は特筆すべきもので、まさに「異常なまでのこだわり」というに値する。日本も例外ではなく、これまでに日本をモチーフにした多くの作品が登場している。デュマは日本での成功について、職人気質の伝統を強調するとともに、「日本固有の独自性や文化を尊重しながらエルメスの『顔』を伝えてきたことが大きい」(「財界」1998年1月20日号)と語っている。デザイナーたちの来日の様子と、そこから生み出される国際性豊かな製品について見ていきたい。ついで職人たちの世界的な交流の様子についても紹介していく。